2009年10月17日土曜日

木と幾何

 
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/f/fd/Von_Koch_curve.gif


最近外で描くのも寒くなってきた。
屋外で風景画を描いていると、木の形や雲、山の縁など色々と外形(ふち)を観察することになる。そこで「フラクタル」という考えが度々出てくる。上の図は三辺の直線を折り上げた三角を作り、更に相似でそこにできた直線を折り上げて、繰り返し・・というもの。
数学の考えだけれど、自然には多く見られるもの。
例えばモミの木を見ると大雑把に見ればとがった三角形、すこし細かく見るとギザギザの集合から出来た三角形、更に近づいて見ればその枝のかたまりもギザギザの葉の集合・と繰り返している。
 


絵を描くときには何処まで描けば良いという答えは無いので、ある画家は最大の外形を捉えて描き、ある画家はその次まで描く。もっと描き進めていく人も居る。それぞれで良さは表現できる。
一見、一番大きな形を捉えて描くのは一番単純で楽そうだと思うけれど、これがまた難しく、そのものの形を筆の動きで表現する必要があるので、イメージで行くと書道に近い。動きのある絵は、全体としてのリズムも必要になる。
他方、細かさを突き進めれば、フラクタルのようにその先の先のサキ…となる。

絵には文学的な考えも、理科の要素もあるから奥が深い。
下の葛飾北斎の波もフラクタル。

2009年10月9日金曜日

早起き

 

午前四時に起き絵の支度を整えて、まだ薄暗い中外出。行き先は多摩川。
日の出を描くために自転車でひたすら南へ、途中東の空が明るく色が変わり始めたので急いだ。大体二十分位で多摩川の橋を渡るともう神奈川県の川崎市。
回り込んで丁度川を挟んだ日の出の見える場所へ。台風後なので川の水かさがまだあり、風も少しあったので寒かった。日の出の時刻と方角は前もって調べ、その時間(五時四十一分)に見える近い場所を地図で探し一番描くにはよいだろうなという場所が今回の「多摩川沿い」だった。


日の出を描くと言ってもその前後を見ているのと見ていないのではその印象が断然異なる。夜の暗さから朝へと次第に変わっていく様子や日が出て空と地面全体が活動を始めるような感じは直接居合わせないと感じられないと思った。
印象は「時間制限付き」なのでしばらく経つと薄れていってしまう。絵に描くことでそのイメージを写真より強く残すことが出来るけれど、日の出は本当に一瞬なのであっという間に終わってしまい、急いで描いた。
 
 

明るくなって雰囲気の変わった街を抜けて戻った。途中、何処かの家から朝食の支度だろう、ゴボウの味噌汁のいい匂いがした。

2009年10月5日月曜日

三日目終了

前回は携帯からの更新でとても箇条書きになっていた。

 
会場出席は三日間だけであったけれど、内容は濃かった気がする。
大阪だから知り合いの人はほとんど来ることはないだろうと思っていたが、遠くから来てもらったり、人づてで聞いて観に来てくれたりしてくれる人がいてよかった。

二日目の夜は雨も降っていなかったので大阪駅から「御堂筋線」という地下鉄に乗り、「なんば」駅でおりる。
そこから歩いていくと有名な道頓堀に出られる。何か食べようと思ったがとにかく右も左も食べ物屋だらけ呼び込みだらけで迷う。ある店でたこ焼きと串揚げを食べてみた。夕食としては変わった組み合わせだが美味しかった。
街の雰囲気が大変賑やかで、渋谷と上野アメ横と新宿を併せたような感じ。中国のツアー団体もよく見かけた。大阪駅の「北」と「南」は別の文化地帯のようだ。

関 東と関西(大阪)の風習の違いを幾つか体験した。エスカレーターの乗って立つ位置は右左逆なのは有名だが、面白かったのは新大阪駅で東京に帰るホームに上 るエスカレータでは「関東式」ということ。右待ちと左待ちはどの辺りから変わるのだろう、名古屋辺りからだろうかなどとと考えた。

2009年10月3日土曜日

大阪へ

 
考えてみると、自分はまだ大阪に行った事が無かった。9時の新幹線こだまで新大阪へ。会場はそこから次の大阪駅。改札を出てすぐだったので迷わずに見つける事が出来た。

会場では色々な人と話をした。メディアのイメージの「大阪人」が先行して、どうなるのかと思っていたが、実際はそんなことはなく普段どおりに話せた。おばさんたちが元気いいのは関東も関西も変わらないと思う。

夜は持って来た本を読もうとしたが、BSデジタルでイタリアの映画“ニューシネマパラダイス”をやっていたので見た。丁度、一昔前から最近までのイタリアの人達の暮らしが垣間見れて面白かった。曲もよい。

2009年10月1日木曜日

10月

早くも10月、今日は天気がいいので蝉もまだ頑張って鳴いている。

先日の騒動の様なモノから気を取り直し、30日より大阪での個展が始まった。
自分は週末の三日間のみ会場に居合わせることになるので様子が分からず多少気になる。
この間にも次回の展示作品などを平行して制作している。久しぶりに静物画にも取り組んでいた。